ハイブリッド車が販売台数首位に

いざお。

2009年05月11日 20:30



日本自動車販売協会連合会が5月11日に4月の車名別新車販売ランキングを発表しました。

ハイブリッド車のホンダ・インサイトが1万481台を販売し、軽自動車を除く自動車では首位となったそうです。

ハイブリッド車と言えば、トヨタのプリウスがありますが、インサイトが販売台数で勝ったのは、ずばり価格でしょう。
プリウスが最低価格で233万円(最上位グレード:335万円)なのに対し、インサイトは189万円(最上位グレード:221万円)とかなりの低価格で販売しているからでしょう。
燃費はインサイトが30km、プリウスが30kmから35.5kmとなっており、燃費性能は同等ながらインサイトの最高グレードがプリウスの最低グレードと同じくらいの価格というのが受けているんでしょうね。

※コメントにて指摘を受けましたので、書き直しました※

なぜ、価格差がこんなにあるかというと、インサイトはプリウスに比べて「絶対に必要かと言われるとそうでもない」機能を省いたり、タイヤをエコタイヤではなく、普通のタイヤでさらにインチダウンさせている事などがあるでしょう。

タイヤに関してはほぼ同じものが使われていました。
(雑誌か何かで読んだ記憶あったのですが、記憶違いだった可能性が高いです。すみません)

インサイトは競合となるトヨタ・プリウスに対して価格は若干低めに設定されています。
正直、真面目に調べていませんでした。ちゃんと「情報」として見る方もおられるというのは嬉しい事です。
という訳では無いんですが、真面目に調べて、価格が安くなった理由を再度考えてみました。
コメントにて指摘いただいたエンジンとモーターの組み合わせにも両車には違いがあり、プリウスはエンジンとモーターの組み合わせをコンピュータで管理し、最も燃費がよくなる比率でうまく使い分ける(超低速時はモータのみ通常走行は両方、など)のに対し、インサイトはあくまでエンジンが主として動き、補助的にモーターを追加して使う仕組み(例えば高速走行時など)となっています。

エンジンはプリウスが1.5L(新型で1.8Lに増えるそうです)でインサイトが1.3Lです。
インサイトは小排気量エンジンにモーター動力を追加する事で小排気量の燃費で、中排気量エンジンの動力を得るという思想なのでしょうか。

後付、という意味ではターボやスーパーチャージャーに近い感覚ですが、こちらは燃費はマイナスになりますから、その点モーターは非常に優れている補助動力という事になります。


また、インサイトは5ナンバーサイズにする事で車自体をコンパクトにまとめ、モーターを補助とする事で電池の容量も下げられますから、重い電池の数が減らせて車重にも貢献しています。車重が軽ければ燃費へも好影響ですからね。



排気量も小さいので、ストップ&ゴーが多い街中を走るにはインサイトの方が燃費も良いかもしれませんね。
逆に高速を使って遠出が多い人はプリウスの方が良いでしょう。

用途に分けてハイブリッドを選ぶのも良いと思います。

これも勘違いで、元々「運転のしやすさ」という意味で書こうと思っていたのが、指摘されて気がついたのですが、燃費の話をしていました。

排気量車というのは、街中を運転するのに丁度いい性能なので、運転のしやすさで言うとインサイトの方が良いかもしれない、という事を書きたかったのです
が、プリウスのエンジンとモーターの組み合わせを考えると、運転のしやすさ、という点ではどちらも甲乙つけがたいでしょうね。

以前「WRCもエコ時代」にてブログに書いたのを思い出しました。
インサイトは、このシトロエンが開発したC4 WRC ハイモーションの思想に近いものを感じますね。

今回のランキングですが、プリウスは新型(5月中旬発売予定)がまだ出ていなかった為、インサイトに及ばず21位と低迷してしまいましたが、新型が出ると挽回するのではないかと思います。
なんだかんだで世界で一番売れているハイブリッドカーですから。

いよいよ車販売台数ランキングの上位にハイブリッドカーが進出してきました。
これからは、ハイブリッドカーやEV(電気自動車)などが普通に入ってくる時代になるのでしょうか。
欧州車はラインナップをクリーンディーゼル車にする事でグリーン化を進めているようです。
日本では、マツダが水素自動車に未来を見ているようですし、ホンダや三菱はEVの方にも力を入れているようです。


プリウスに乗ったイメージとしては、後席に乗ったのですが、意外と天井が低くないという事です。
後ろに行くにしたがって天井が低くなるデザインなので、僕のような高身長の人間はキツいかな?と思いきや、結構余裕で座れました。
大人5人乗っても余裕がる車ですね。
インサイトの方も乗ってみないと分からない事があるのですが、5ナンバーサイズという事もあって、後席はやや狭く感じるかもしれませんが、女性やお子様は気にならないんじゃないかな、と思います。

税金の話をちょっとすると、新型プリウスのエンジンが1.8Lになるという事は5000円ほど税金が上がる事になるんじゃないかと思うのですが、年間5000円というとたいした金額では無いかもしれませんが、家電製品の「1年で000円お得!」とかを見ると、ちょっと考え込んでしまう金額かもしれません。(もちろんエコカー減税対象でしょうが、現行から新型へ乗り換えると税金上がらないんですかね?)


さてプリウスとインサイト、非常に見た目が似ていますね。



現在のインサイトは初代インサイトとは正直似ていない車で、どちらかというと現在のプリウスに似ている車です。
そこで「ホンダはトヨタの真似をした」と思われている人もいると思いますが、初代プリウスはこれまた現在のプリウスとは似ていません。
では、初代と2代目で何が変わってきたのかを考えると、おそらく空力テクノロジーなのではないかと思います。
空力テクノロジーとは、走行中の車の空気の流れを計算する技術と考えてもらうと良いと思います。
空気抵抗が減ればそれだけ使用するガソリンの量も減らせます。

何かのサイトか雑誌かで、インサイトをデザインした人に「プリウスに似ていますね」という質問をしていました。
たしかにシルエットは似ています。

帰ってきた答えは・・・

「5人乗れて、燃費をよくするために空気の流れを突き詰めていくと、こういう形に落ち着くんですよ」

なるほど、と思いました。
F1を観るとよく分かりますね。
空気の流れを重視するモータースポーツの1つである、F1のF1マシンってどのチームも大体似たような形になっています。
空気の流れを効率よくし、尚且つ直線も速い車を作るとああいう形になるんだと思います。
(最近のF1はルールで形がかなり制限されているので、それで似てくるというのもありますが)

話を戻します。
インサイトもプリウスも5人乗り、ある程度の荷物が積める、燃費が良い車、という条件を満たす車として考えた場合に現在のテクノロジーではああいう形が理想になるんでしょう。

ハイブリッドカーをお考えの皆さん、今ならインサイトが良いかもしれません。
ただ、プリウスの新型はさらに燃費がよくなっていますし、燃費という点で言えばプリウスに軍配が上がります。
そして型落ちになる現行プリウスの値下げ幅。
現行プリウスでも十分燃費も良いですし、ハイブリッドカーとしては、かなり高性能です。
悩みは尽きませんね。


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