2009年04月02日
ドミノ
実在したアメリカのバウンティ・ハンター、ドミノ・ハーヴェイの自伝的映画です。
モデルとなったドミノ・ハーヴェイは2004年に撮影が開始されてから、度々撮影現場を訪れていたようです。しかし、映画の完成直前、2005年6月に35歳という若さで亡くなっています。(死因は非公開)
監督:トニー・スコット
出演:キーラ・ナイトレイ、ミッキー・ローク、エドガー・ラミレス、ルーシー・リュー
バウンティ・ハンターとは、保釈保証業者(逮捕された被疑者の保釈金を立て替える業者)から逃亡した被疑者を捕まえる事で報酬を得る事を職業としている人々の事です。
捕まえれば報酬として保釈金の10%~15%を得られますが、捕まえられなかった場合には無報酬となります。(捕まえるのに要した経費などは報酬に入っている為)
アメリカでは州によって免許が必要だったり不要だったりとまちまちのようです。
日本ではこのような制度はありませんが、稀に「懸賞金」という形で情報を募る事がありますよね。
映画は尋問室に1人の女性が居るところから始まる。
尋問を受けているのはドミノ・ハーヴェイ(キーラ・ナイトレイ)で尋問しているのはタリン・マイルズ(ルーシー・リュー)。
映画全体としては、タリンがドミノに質問をする事で、ドミノが自らの事を語っていくモノローグ形式となっています。
大きく分けると、自分の生い立ち、現在の仲間との出会い、そして今拘留されている件についての話。
時間軸が現在になったり、過去になったりを繰り返すので、しっかり見ていないと何の事を話しているのか一瞬分からなくなります。気をつけてください。
劇中時間が現代とほぼシンクロしている為「ビバリーヒルズ高校白書」に出演していたブライアン・オースティン・グリーン、アイアン・ジーリングが本人役として出演しています。
高校白書が好きだった人には懐かしく思えるんじゃないでしょうか。
ドミノは名優ローレンス・ハーヴェイの子としてロンドンで生まれ、恵まれた環境の中で特権階級の人間として生きていましたが、そんな中に父親が急死してしまいます。
母親は、すぐに裕福な再婚相手を探し始めますが、そんな生活に馴染めないドミノは母親と衝突しながら生活を続けていきます。
ドミノは元々端正な井出達だったのが功を奏して15歳とトップモデルとして活躍しますが、カメラマンや周りのモデル達と衝突します。高校大学と進学しても状況は変わらず、暴力事件を起こしてしまい、大学を退学になってしまいます。
ある日新聞を見ていると「バウンティハンター募集」の広告が目に入ります。その広告を読んだ瞬間すぐに保釈保証業者主催のバウンティハンター養成セミナーに参加し、見事主席でバウンティハンターの仲間入りを果たします。
それからは、その仲間達とともに数々の賞金を稼ぎ生活していくのですが、そんな中、テレビ局が密着取材を持ちかけてきます。
この映画はテレビ局が取材を持ちかけてきた所から本題に入って行き、バウンティハンター、マフィア、テレビ局、保釈保証業者のそれぞれの思惑が交差し、それぞれの行動が全く違う関係者に影響を及ぼす関係を見ていると中々練りこまれているシナリオだと思います。
この映画を「観よう」と思った経緯を忘れてしまっているのですが、なんとなく観始めたら最後まで一気に観てしまいました。
キーラ・ナイトレイは僕は「パイレーツ・オブ・カリビアン」のイメージが強かった為、見た事ある人だけど、誰だっけ?というのが最初の印象でした。
表情の作り方など彼女独特のものがありましたので、途中で思い出しましたが。
キーラとルーシーの掛け合いは非常に落ち着いた感じで淡々としているのに対し、モノローグ中のアクションは激しいのでその対比を見るのも面白いかと思います。
あと、個人的に気になったのがエド役のミッキー・ロークです。元々そんなに気になる俳優さんではなかったんですが、ボクシングのイメージがあったので、これまた最初誰なのかわかりませんでしたが、今の風貌はパワフルなオッサンをやる上では似合っているような気がしました。
昔ながらの女性ファンは寂しいでしょうけどね。
自伝だけに、リアリティが高い映画ですが、あまりにも現実離れしすぎていて共感はできません(笑)
でも、面白い映画であると思います。
Posted by いざお。 at 12:30│Comments(0)
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